アタック2 「5円黄銅貨」




昭和24年〜(昭和34年より現在の「國→国」及び「ゴシック体」に変更)
直径・22mm
孔径・5mm
品位・銅70〜60% 亜鉛40〜30%
量目3.75g

 小額だからと馬鹿にしてはいけないのが「五円」と「御縁」からお守りにまでされている貨幣
(笑)。品位がバラバラなのもリサイクルの証なのです。前回「アタック1」では触れませんでした
が昔の十円硬貨には本当に極微量ながら金が含まれていたそうです。意外と日本では昔から
金属の再利用に関しては世界に誇れるものがあったのです。その積み重ねがあってこそ現代
社会でも日本から鉄屑を輸入している国々があるのですね。

 話が脱線しました。五円玉の原料は黄銅もしくは真鍮、海外ではブラスと呼ばれています。外
観が黄金色で美しく、さらに通常の環境下では酸化しにくく加工もしやすい合金なので様々な
日用品に使用されています。身近なものとしては自動車のキー、水道の配管及び蛇口、ドアノ
ブ、表札、壁掛フック、ガス切断機などがあります。

 五円硬貨の表面のデザインは稲穂→農業、歯車→工業、水平線→水産業を表し日本の
三大産業をモチーフにしたものです。十円硬貨の様な繊細なデザインではありませんがシンプ
ルでも実に意味の深い私がお気に入りのデザインです。

 日本では五円硬貨の他に五十円硬貨もあり珍しく感じる方は皆無でしょうが海外では孔の開
いた貨幣は大変珍しいのです。一体なぜ孔が開いているのでしょう。(昔の中国や日本の貨幣
には殆ど孔が開いていました。この理由については後々お話致します。)ポケットの中に小銭
が入っていたと想定してください。一円玉や五百円玉は大きさと重さですぐ判別出来ますよね。
その他の貨幣はどうでしょう?
ギザあり孔なし→百円玉
ギザあり孔あり→五十円玉
ギザなし孔なし→十円玉(例外・ギザ十)
ギザなし孔あり→五円玉
もう解って頂けましたか?目の不自由な方の為にも考慮されているのです。さらに資源の節約
にも役立つ一石二鳥の発想です。


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